【理系必見】二次試験における数学力を上げる3つのアプローチ

二次試験の数学はセンター試験とは違い、難しくてついつい手が止まってしまう経験はありませんか?

本記事の目的
この記事では二次試験の数学をどう対策して良いかわからず、思考停止してしまった高校生のために、現役京大生である僕が数学力を上げる3つのポイントを説明します。

ところで高校生たちの中にはこんな誤解をする人がいます。

高校生
二次試験の数学ってセンスやひらめきが必要なのですか?
高校生
公式の暗記だけで解けますよね?

2つともNOです!
数学は得意不得意が分かれやすい科目ですが、センスの問題ではありません。
正しく勉強すれば誰でも高得点が取れると僕は思います。

また公式の暗記では不十分です。公式暗記は必要条件だと思いましょう。二次試験の数学では公式暗記にプラスして別の能力が必要になります。

数学の能力を上げるためには色々な要素が挙げられると思いますが、今回僕は以下の3つを提示します。

これら3つのポイントを今から1つずつ解説していきます。

定石を覚える

まず定石という言葉が何を意味しているのか。をお話しします。

定石とは
「こういう問題にはこうすると上手くいくことが多い」という問題のパターンのことで、いわば試験を解く上でのレシピのようなもの。
公式や定理と違い、もっとざっくりとした抽象的な知識を示す。

二次試験の数学の問題を何回も解いていても全く同じような問題には出くわしません。
だから二次試験の数学は、「毎回初めて出会う問題だから、初見でも解けるほどの実力とセンスを磨かねばならないのだ」と思っていたりしませんか?

そうではありません。一見違うような問題でも解く鍵は同じだったりします。その共通点こそが定石です。

僕の感覚では意識的に定石を覚えようとする生徒は少ない気がします。
みんなたくさんの問題を解いているうちに無意識に定石がインプットされてるんですね。

しかし僕は定石を過去問を本格的に始める前に一気に勉強してほしいと思っています。本当にこれチートなんです。

では具体的な定石にはどんなものがあるのかと気になりませんか?

具体例として1つ挙げてみます。
それは「逆を考える」というものです。

「逆を考える」が使える問題
ハートの1から13まで、合計13枚のトランプがあります。この山からトランプを2枚続けて引きます。このとき少なくとも1枚は6の倍数のカードである確率はいくらでしょうか?

この問題は簡単すぎるかもしれませんが、逆を考えるという定石を使う良い例です。

こういう問題は余事象を使うんですよね。
解き方は2枚とも6の倍数ではないときの確率を求めて、それを1から引くことで求めたい確率が求まります。

逆を考える有名な例として”背理法”も挙げられます。

これら定石を一気に勉強したい方におすすめの参考書があります。
僕も受験生のころ愛用していたものでどれも面白く読んでいてワクワクします。

教科書にはないような内容がたっぷりの本です。
15個の発想法が解説されているのでそれだけで15個の武器が手に入ります。

数学をもう一度勉強したい大人用の書籍にも関わらず、「これは二次試験向け参考書か!」と高3のときに僕は驚愕しました。

どんな問題も解ける10のアプローチが最強すぎます。この本で10個の武器が調達可能ですね。

東大に入試問題を解きながら、できる人が持っている思考はどんな思考か?が書かれた本。
ジャンルとしては「数学読み物」に入ると思うので、気分転換したいときや余裕のあるときに読むのをおすすめします。

問題文を数訳する

問題文は数式で書かれている部分もあれば、日本語で書かれた部分もあります。
この日本語の部分を数学の言葉が書き換える作業を数訳または和文数訳と言います。

試験を解く際、受験者が得られる情報は試験に書かれている問題文のみです(当たり前ですが)
そして

・問題文を理解できるか?
・条件は何か?
・書かれている条件を全て使ったか?
このあたりが非常に大事になってきます。

なぜなら数学の言葉でしっかり変換できないと条件や変数を消化しきれません。だから問題文をしっかり咀嚼できるようにしましょう。

例えば以下の日本語文を数訳できますか?

日本語文を数訳しよう
  1. $a$に2をかけた値は、$b$に5をかけた値より3小さい
  2. $c,d$のうち少なくとも1つは1である
  3. $e,f$はそれぞれ異なる符号である
  4. $g$を3で割った余りは1である

数訳できますか?以下が答えです。

答え
  1. $2a=5b-3$
  2. $(c-1)(d-1)=0$
  3. $ef<0$
  4. $g=3h+1 (h\in\mathbb{Z}:hは整数である)$
くぼっち
意外と難しくないですか?

1個目はできると思います!でも2問目はすぐにわからなかった人も多いかと思います。慣れると数式で表すことも容易になってくると思うので、常に数訳を意識しておくと良いでしょう。

解答に至る思考プロセスを意識する

最後に挙げたのが「解答に至る思考プロセスを意識する」ということ。

この重要性を説明するために東大で出題された有名な入試問題を例にとります。

東大の有名な入試問題
円周率が$3.05$より大きいことを証明せよ

おそらく全く手をつけられない人は少なくないと思います。
ちゃんと考えているつもりでも、ただグルグルと思考が回っているだけで何も解く鍵を手に入れられないのです。

くぼっち
ちなみにこの問題は中学生レベルの基礎知識さえあれば解けてしまう問題なんだよ、なんだか複雑な気持ちだよね

ではこの問題を解くことができた人間はどういう思考のプロセスをしていたか想像できるでしょうか?

「円周率が$3.05$より大きいことを証明せよ」
問題文はたったのこれだけです。
解答を進めるためにまず考えることは、円周率って何?という素朴な疑問です。

円周率は直径に対する円周の長さの比のことです。
「円周率は$\pi$のことだろ〜」は説明になってないですからね。

しかしこれではまだ3.05より大きいことを示すのは無理そうです。
もう1個とある思考が必要になってきます。

もうひとつ着目すべきは「円周率3.1415..に極めて近い値を想定し、それより大きいことを証明する」ということ。

ここ勘の良い人は、「何かに近似するのか!」と感じます。
そしてさらに優れた勘の持ち主は「円を角の多い正多角形に近似するのか」という方針がたちます。

ここまで来れば、正多角形で円周率に相当する値(”円周率もどき”とここでは呼びます)を計算するだけです。

正8角形を8等分すると、$45^\circ$になり、余弦定理により外周の長さの8分の1の長さが求まります。だからそれを8倍してやれば外周の長さが求まり、円周率もどきが算出できます。

ちなみに正8角形の円周率もどきは3.06…..となりました。
よって円周率$\pi$が3.06より大きいことが証明されました。下の図からも明らかです。

3.06より大きいんだから3.05より大きいよね!ってことを最後に書いて証明終了です。

この問題を解くためには少なくとも次の3つの思考プロセスが必要でした。

必要だった思考プロセス
  1. 円周率とは何か?を考える
  2. 正多角形に近似することを思いつく
  3. 余弦定理で円周率もどきを計算する

答えを知ったらそこで終わりにしていませんか?

先ほどの円周率の問題から得られることはたくさんあります。
・短い文章問題をどう解き進めていくか
・不等式の証明は近似をすることがある

このように抽象的に問題の定石を抽出することが重要です。

しかし答えだけを知って満足している人はいませんか?
答えだけを知っても汎用性がありません。

汎用性のある知識を蓄えていかないと試験本番で初見の問題にボコボコにされるのです。

くぼっち
二次試験において全く同じ問題は出ません。だから答えだけ知ることには何の価値もありません。

長くなったのでまとめます。

解けない問題があったら
1:まず解答を見る
2:「この問題を解けた人はどういう思考回路で解けたのだろう」と想像する。
3:問題を解く上でキーとなる発想や定石をメモしておく

以上、二次数学の点を上げる3つのアプローチでした。

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