ラプラス変換をこの1記事でざっと勉強しよう

くーちん

どうもー京大生ブロガーくーちんです。

今回は工学系の大学生が習うであろう”ラプラス変換”について解説するよ!

くーちんはこの前大学院入試の勉強をしていて院試でラプラス変換の勉強しました。

 

この記事は大学院入試、いわゆる院試を受ける工学部の学生や、

期末テストを控えている工学部の学生は必見です!

 

 

「このサイトに出会えてよかった!」

「世の中の出回ってるどのサイトよりもわかりやすい!」

と思ってもらえること間違いないです。

もしわからない点、付け足してほしい点があれば記事の下にコメントが投稿できるので

バンバン投稿してください。では説明していきます!!

 

まずは全体像を掴もう!

 

まずラプラス変換の全体像を掴もう!

何事も「とりあえず勉強しろ!」って言われて

公式を覚えたり計算方法を覚えたりするの嫌だよね?

 

だからラプラス変換とは簡単に言うとこんな感じで、こんな目的で使われて、、

っていうざっくりとした話をするね!

そうすればこれから何を勉強すればいいのか方針が立てやすくなります。

だから「森を見てから木を見よう」これがこの記事の流れです。

ラプラス変換って何?

 

ラプラス変換って何?

まずこれをはっきりさせておきましょう。

 

ラプラス変換とはラプラスさんが作った”変換”の事です。

何を変換するかと言うと関数を変換します。

そしてラプラス変換の定義を下に示します。

 

ラプラス変換の定義
$ F ( s ) = \int _ { 0 } ^ { \infty } f ( t ) \mathrm { e } ^ { – s t } \mathrm { d } t $

よくわからないかもしれませんが、積分を使って$f(t)$という$t$の関数を$F(s)$という$s$の関数に積分を使って変換する事

これがラプラス変換です。

式の丸暗記ってあまり良くないですがラプラス変換の中ではこの式だけは絶対覚えてください!

何故なら

 

①この式こそがラプラス変換の定義だから

②この式だけ覚えていれば解ける問題もあるから

 

です。

 

ラプラス変換の意味、目的、意義

 

ではなんで関数をわざわざ積分して新たな関数にする必要があるのか気になりますよね?

 

あとラプラス変換ってなんのためにあるのか?

ここら辺を解説していきます。

ラプラス変換の意義
ラプラス変換をすることによって、

微分方程式が解きやすくなります。

 

微分方程式とは、

$ \frac { d y } { d x } = 2 x $とか

$ \frac { d y } { d x } = y $みたいな式のことです。

まあこれくらいなら計算で解けます。

 

$ x ^ { \prime \prime } – 2 x ^ { \prime } + 2 x = t e ^ { t } $

では上の式はどうでしょう。

ちょっと手計算じゃ難しそうですよね、、

 

こういう問題でラプラス変換が大活躍します。

ラプラス変換を使って微分方程式を解く流れは以下のようになります。

微分方程式を解く流れ
  1. 微分方程式をラプラス変換して簡単な方程式(補助方程式)にする
  2. 補助方程式を代数的に解く
  3. 補助方程式の解をラプラス逆変換して、求めたい解を求める

1のラプラス変換することは

ラプラス変換表やルールを知っていれば簡単に行うことが出来ます。

 

2の「代数的に解く」ってなんだ?思うかもしれませんが

これがラプラス変換の一番のメリットです。

 

「代数的に解ける方程式」とは、➕➖✖️➗を使って計算すれば解けるような

特殊な演算を使わなくても解ける

要は簡単な方程式のことです。

 

またラプラス変換した方程式は元の方程式を解くための補助的な存在なので

”補助方程式”と呼ばれます。

この補助方程式の解を出して、

最後にラプラス逆変換をして元どおり♩ってわけです。

 

図解するとこんな感じです。

 

そうです。ラプラス変換はあえて遠回りをして微分方程式を解きます。

いわば裏ルートです。

理系大学生
なんかRPGみたいでワクワクしてきた。

遠回りをしていて無駄に思えますが、

この裏ルートの方が簡単に解くことができるんです。

 

 

そもそも微分方程式は重要なのかって話ですが、めちゃめちゃ重要なんです

工学の世界では

自然現象を再現したり、コンピュータ上で表現することを目標にしています。

そしてそれを基にモノを作ったり、設計したり、情報を提供したりするわけです。

しかし自然現象は非常に複雑なので、「モデル化」する必要があります。

このモデル化の際、微分方程式が用いられます。

ロジスティックモデル

例えば、人口$N(t)$が時間によってどう変化するかについて簡単なモデルがあります。

$ \frac { d N } { d t } = \left( 1 – \frac { N ( t ) } { k } \right) N $

これをロジスティック方程式と言います。

要は工学系において微分方程式めっちゃ重要!!!ってことです。

そして微分方程式を解くためにラプラス変換は存在します。

 

ラプラス変換の応用例として電気回路の方程式を解いたり

制御工学という入力と出力を持ったシステムを制御する手法を学ぶ学問で使われます。

だから工学の中でも電気系の学生は特に大事な学問だと思います。

 

フーリエ変換との違い

変換!!!といえばーー?せーの!

理系大学生
フーリエ変換!

ってほとんどの人が答えそうですね笑。

ラプラス変換とフーリエ変換の式を見比べてみましょう。

ラプラス変換とフーリエ変換

ラプラス変換:$ F ( s ) \\= \int _ { 0 } ^ { \infty } f ( t ) \mathrm { e } ^ { – s t } \mathrm { d } t $

フーリエ変換:$ F ( \omega ) \\= \int _ { – \infty } ^ { \infty } f ( t ) e ^ { – i \omega t } d t $

両者を比べると、結構似てますよね?

なぜかというと、ラプラス変換はフーリエ変換を発展させた学問だからです。

しかし両者の使い道はそれぞれ違います。

 

ラプラス変換は先ほど言った通り、微分方程式を解くことが主な目的です。

フーリエ変換は、時間$t$の関数を周波数$\omega$の関数に変換することが目的で、音波や電波に関する現象に深く関わってきます。

そして両者の共通点は常微分方程式や偏微分方程式が解きやすくなる点です。

どちらを勉強していても最終的には常微分方程式、偏微分方程式を解く練習をします。

 

ラプラス変換勉強の流れ

 

では勉強の流れを示しましょう。

ラプラス変換の勉強の流れ

①ラプラス変換の定義と簡単な計算

②ラプラス変換の8つの性質

③ラプラス逆変換

④微分方程式を解く

です。

そしてこれら一連の流れの中で問題演習をすることが大事です。

慣れです。慣れましょう。

 

ラプラス変換の定義と良く出る例

ラプラス変換の定義を再度おさらいしましょう。
$ F ( s ) = \int _ { 0 } ^ { \infty } f ( t ) \mathrm { e } ^ { – s t } \mathrm { d } t $
でしたね。

では簡単な具体例を通して理解を深めましょう。

一番簡単な例 f(t)=1

$ \int _ { 0 } ^ { \infty } e ^ { – s t } 1 d t = \left[ \frac { – 1 } { s } e ^ { – s t } \right] _ { 0 } ^ { \infty } \\ = \frac{1}{s} $

↑一番簡単なのは変換したい関数$f(t)$が1の時ですよね。

この場合、変換した結果   $\frac{1}{s}$    になるのでこれは必ず暗記しましょう。

 

良く出る例:cosωtのラプラス変換
$ I = \int e ^ { – s t } \cos \omega t d t $ とおき、2回の部分積分を繰り返す

$ \left. \begin{array} { l } { I = \frac { 1 } { \omega ^ { 2 } } \left( \omega e ^ { – s t } \sin \omega t – s e ^ { – s t } \cos \omega t \right) – \frac { s ^ { 2 } } { \omega ^ { 2 } } I } \\ { \therefore I = \frac { 1 } { s ^ { 2 } + \omega ^ { 2 } } e ^ { – s t } ( \omega \sin \omega t – s \cos \omega t ) } \end{array} \right. $

$ \lim _ { T \rightarrow \infty } [ I ] _ { 0 } ^ { T } = \frac { s } { s ^ { 2 } + \omega ^ { 2 } } $

コサインのラプラス変換も良くでます。

難しそうですけど、部分積分を2回やるだけです。暗記しましょう。

理系大学生
部分積分は高校の時やったぜ

 

ラプラス変換の8つの性質

 

ラプラス変換の計算では定義式からいちいち計算をする訳ではありません。

ラプラス変換に備わる性質がいくつかあってそれらを覚える。

そしてそれらいわば”公式”を使って計算します。

またここから、$F( s ) = L( f( t ) )$ とします。

補足
ラプラス変換に関するいくつかの公式はとにかく暗記でいいと思います。

公式を暗記するなとは良く言われますが、

ラプラス変換の教科書を見ても、証明を省略している教科書は少なくないです。

院試や期末テストでラプラス変換の公式集を配布されるところも多いです。

要は実用できればいいということです。

だからテストで公式集が配布されるのならば覚えなくていいし、

覚えるとしても、数個しかないので丸暗記しましょう。頑張ろう!!

 

では8つの性質を一気に列挙するよ!

理系大学生
頑張って覚えますわ、、、、

 

線形性

$ L ( a f ( t ) + b g ( t ) ) = a F ( s ) + b G ( s ) $

相似性

$ L ( f ( a t ) ) = \frac { 1 } { a } F \left( \frac { s } { a } \right) $

移動法則

$ L ( f ( t – a ) ) = e ^ { – a s } F ( s ) $

像の移動法則

$ L \left( e ^ { b t } f ( t ) \right) = F ( s – b ) $

微分法則

$ L \left( f ^ { \prime } ( t ) \right) = s F ( s ) – f ( 0 ) $

$ L \left( f ^ {\prime\prime } ( t ) \right) = s ^ { 2 } F ( s ) – f ( 0 ) s  – f ^ { \prime } ( 0 ) $

像の微分法則

$ L ( – t f ( t ) ) = \frac { d } { d s } F ( s ) $

積分法則

$ L \left( \int _ { 0 } ^ { t } f ( x ) d x \right) = \frac { 1 } { S } F ( s ) $

畳み込み

$ L ( f * g ) = L ( f ) L ( g ) $

 

ぱっと見、「はあ?」と思うかもしれないけど、

1つ1つ計算して確かめることも出来ます。けど暗記でもいいんだ。安心しなはれ。

 

またラプラス変換表というものがよくテストなどで配布されます。

以下のようなものです。

 

くーちん
↑にあるものはよく出てきます。だから覚えておくといいよ。

 

ラプラス逆変換とは

ラプラス逆変換は簡単です。

$F( s )$ を $f( t )$ に戻す作業のことを言います

また$ f ( t ) = L ^ { – 1 } ( F ( s ) ) $と表記するとします。

そして戻し方ですが、簡単な例を暗記したり、ラプラス変換の性質を駆使して

頑張って戻します笑。

 

例題を見るのが一番良いでしょう。

次のラプラス逆変換を求めなさい

【問題】$ \frac { s } { ( s – 2 ) ^ { 2 } + 1 } $
【解答】$ L ^ { – 1 } \left( \frac { s } { ( s – 2 ) ^ { 2 } + 1 } \right)  \\ = L ^ { – 1 } \left( \frac { s – 2 } { ( s – 2 ) ^ { 2 } + 1 } + \frac { 2 } { ( s – 2 ) ^ { 2 } + 1 } \right) \\ =  e ^ { 2 t } ( \cos t + 2 \sin t ) $

ラプラス逆変換を求める際、重要なのは

関数を分解すること

公式のどれかに似ていると気づくこと

この2つです。

全てに当てはまることではありませんが分数の関数だったら、

部分分数に展開すれば上手くいくことが多いです。

 

微分方程式を解こう

 

ラプラス変換は微分方程式を楽に解くために作られました。

実際に解いてみましょう。

例題:RL直列回路の電流を求める

起電力Eと、抵抗Rと自己インダクタンスLの直列接続とからなる回路です

t=0 のときスイッチを入れたとき、回路に流れる電流が求めましょう。

 

【解答】

①回路方程式を立てる

$ E = R i + L \frac { d i } { d t } $

↑の式をまず立てよう。$i$とは電流のことです。

これは電磁気学の知識が必要です。わからなければ電磁気学を勉強しましょう。

 

②回路方程式をラプラス変換する

 

この例題の場合、ラプラス変換したい関数とは$i(t)$のことです。

だからEやRやLは定数と考えます。

また公式やラプラス変換の性質を利用して式全体を変換しましょう。

 

③代数的計算で$I(s)$を求める

$i(0)$とはスイッチを入れる前の電流のことでこの時電流は流れないので

$i(0)=0$です。

微分や積分の知識がなくても、

ただ移項したり、掛けたり割ったりするだけなので計算が簡単です。

 

④ラプラス逆変換する

これで答えが出ました!!!

ラプラス変換のルールさえ知って入ればこんな問題も解けるんです。

簡単でしょ??

そしてグラフで表すと下図のようになります。

どうでしたか?以上で大体の解説は終わりました。

上の例は比較的簡単なので手計算で解くこともできます。

しかしラプラス変換の知識があれば簡単に解を求めることができました。

 

工学部が学ぶ数学として、

フーリエ変換、線形代数、複素関数など色々ありますが

ラプラス変換はそれほど難しくないと思っています。

ですが「これは何だ。何を勉強させられてるんだ。」となりがちなのが

このラプラス変換。だからそこらへんを最初にみっちりと解説しました。

 

テストのアドバイス

テストでいい点を取るためには、

  1. 簡単な例と8つの法則を暗記する
  2. 実際に問題を何個か解く

これで良いと思います。

 

この記事で少しでも皆さんの力になれることを期待しています。

ありがとうございました!!

 

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